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「点と線」見ました [TV]

「点と線」、二日間じっくりとオンタイムで見ました。
ビートたけしさんをはじめとした豪華キャストと、昭和30年代の東京駅や街並みを忠実に再現したというセットが放送前から話題になっていましたが、特にキャストは「華麗なる一族」並のゴージャスさでしたねー。

この後、ネタバレあります・・・・・

二日間、まったく長さを感じず、集中してみることができました。とてもよかった。

鳥飼刑事役のたけしさんは、もういわずもがなの存在感で別格だったし、安田役の柳葉敏郎さんも、三原役の高橋克典さんもすばらしかったけど、わたしは夏川結衣さんが一番よかったかなー。
ふっくらとした頬が健康的な美しさの方なので、あまり「病身の妻」感がなかったけれど、それを忘れるくらい、追い詰められてギリギリの心を押し隠した笑顔に凄味がありました。
しかし配役はホント豪華でしたねぇ。
ビートたけしさんをはじめ大物ばっかり。
池内淳子さん、宇津井健さん、江守徹さん、市原悦子さん、樹木希林さん、橋爪功さん、小林稔侍さん、平泉成さん、竹中直人さん・・・
ちょこっとしか出ない亮子の主治医役が坂口良子さんだったり、重要な役とはいえ名もない女中役があめくみちこさんだったり、もぐりの待合宿の女主人がかたせ梨乃さんだったり、ちょい役のアパートの大家が伊佐山ひろこさんだったり・・・。
伊佐山ひろこさんて、ぜんぜん昔から変わらない色気のある人ですねー。今回は昔から彼女がよくやるタイプの「水商売上りで気が小さくていつもイライラしている女」みたいな役どころでした。あいかわらずイイかんじのキレッぷりでした。

この作品の大きなテーマは、戦争と戦後の急激な復興にともなう、理不尽への怒り・・・みたいなものなんでしょうけど、わたしは出てくる女性に感情移入して見てしまった。

「悪い男からもらったもん、大事にとっておいて・・・」
殺されたお時の遺品の箱根の寄木細工の小さな箱の中から、安田からもらった祝儀袋が出てきたとき、ぽつんとつぶやく母親役の市原悦子がせつなかったです。

安田のアリバイが崩れるオチが、替え玉乗船と飛行機だった、というのは、飛行機が当たり前になった今の時代の人間にとっては、肩透かしのようなかんじのあっけなさでした。
けれど、子供たちが飛ばす紙飛行機で、アリバイのトリックに気づいた鳥飼と三原が砂浜を必死に駆けだすシーンはすばらしく美しくて、青い海辺の風景に白い紙飛行機が鮮やかでした。

ところで、見終わった後「なぜ安田は、佐山とお時を確実に”空白の四分”の間に13番ホームを歩かせることができたのか」という点についての謎解きがなかったことを疑問に思っていたのですが、これについては原作でもきちんと説明されてないらしいですね。
この作品が発表された昭和33年からこの点については批判されていたようですが、それはそのままにしたようです。

点と線

点と線

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1971/05
  • メディア: 文庫
ドラマ化は今回初だそうですが、昭和33年に映画化されているんですね。 亮子役は、高峰三枝子さん。DVDも見てみたいです。
点と線

点と線

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: DVD

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