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のだめカンタービレ18巻☆感想 マンドラゴールは満月の夜のあいだに摘まないと・・・ [のだめカンタービレ]

13日に出た18巻です^^涼しげで爽やかな表紙ですねー^^

のだめカンタービレ #18 (18)

のだめカンタービレ #18 (18)

  • 作者: 二ノ宮 知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: コミック
のだめカンタービレ 限定版 18

のだめカンタービレ 限定版 18

  • 作者: 二ノ宮 知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本
 
プロフィールにも書いておりますが、わたしは「のだめカンタービレ」が大好きで、このブログで熱くて長くてウザくてしつこい感想を語り続けております。ええ、そうです。どっちかっていえばオタクな性格なんデス!なんとでも言ってくだサイ!(←開き直り)今回はつい18巻を最初から最後までほとんどくまなくレビューしてしまい、いつにも増してものすごい長さになりました。ドンビキしてお友だちやめないでね^^;
 
「のだめ交響曲」第三楽章もいよいよ終わりが近づいて、物語がすごい勢いで流れ始める予感。ドキドキしながら読んでいます。

さて。18巻は、のだめの奇妙な夢からはじまりました。

のだめが見たのは、また以前と同じ「プリごろ太のRPG調の夢」・・・。難解な現代音楽・ミュライユ作「ラ・マンドラゴール」の練習中に連想したようです。

ラ・マンドラゴール 20世紀フランス音楽作品集

ラ・マンドラゴール 20世紀フランス音楽作品集

  • アーティスト: ミュライユ, デュティユー, ブーレーズ, メシアン, 永野英樹
  • 出版社/メーカー: フォンテック
  • 発売日: 1997/08/25 メディア: CD

 

長年のファンの方はみなさんご存知の通り、のだめはああ見えて実はけっこうオトナでしたたかなところもあるのですが、変人で天然で幼稚な行動に惑わされてイマイチ本音がはっきり見えません。その上、他の登場人物と違って心情を吐露するモノローグがまったくないので、夢は彼女の心の中を知ることができる少ない手がかりです。

以前見た夢と比較しながら、今回の夢のことを考えてみたいと思います。

以前のマラドーナ・コンクールの朝に見た夢は、過去から来た怪物たちにイジメられる不吉な夢でした。

マングース(=のだめ)が、ゲーム(=コンクール)に挑戦しようとすると、プリごろ太のキャラクターたちが「無理無理」「なんだよ今さら」とバカにします。

「失敗したらハリ千本だよ・・・」妖怪のような「ゆうと君」に意地悪く脅され、ドアのむこうには、恐ろしい怪物(花桜先生)が・・・。

この夢は、のだめが今までサボってばかりで練習不足の自分を痛感し、本選という大舞台を前に自信を喪失していて、過去のトラウマに押しつぶされて失敗することを暗示する悪夢でした。

今回の夢は、プリごろ太のRPG調の夢であるところは、コンクールの朝の夢と全く同じですが、イメージは逆で、未来と明るさと自信を感じます。

キャラクターたちは「和音の変化」「リズム」など、ゲームを突破するポイントを教えてくれて応援してくれるし、「満月」「魔法」などのイメージもそれぞれ「いままでの積み重ねによって成熟し機が満ちた(満月)」・「自分を助けてくれる力を得る(魔法)」といったことの象徴ではないかと思います。

夢の中ではオクレール先生は空想上の薬草・マンドラゴール(マンドレイク、マンドラゴラ)になっていますが、のだめは、ドラゴン・クエストの魔法のアイテム「マンドラゴラ」を連想しているのではないかと思われます。偉大な師の存在をゲームのアイテムになぞらえるあたりは、のだめらしい不遜さとずうずうしさですが、のだめなりの価値観で、オクレール先生からの指導は、自分にとって「魔法のアイテムを使って、難しいゲームを次々とクリアしていける」ことと同じぐらい得がたい好機であり、とても有難い、と感じているのではないでしょうか。

「ドアを開けると目のくらむような長い階段」「満月の夜のあいだに摘まないとここには戻れなくなる」という困難もマイナスのイメージではなく、のだめが「躊躇してしまうぐらい大変で難しいこと」「時間がぜんぜん足りない」と思いながらも「この貴重なチャンスを手に入れたい!」と決意している緊張感の象徴なのではないかな、と思いました。

こういう充実した精神状態だからこそ、千秋の引越しもきっとあっさり許せたのだと思います。のだめ自身に「満月の夜のあいだに摘まないと・・・=いまやるべきことをやらなくては」と強い実感があるからこそ、引っ越して環境を整えることが彼にとって「やるべきこと」であると一瞬で理解したのでしょう。その許し方の潔さには千秋も思わず大感激してしまいましたね・・・。

それにしても、その次のシーンになにがあったか、千秋のシャツの襟と裾の乱れっぷりでコッソリ暗示するなんて・・・二ノ宮さんもさりげないデスね・・・(照) そして存在を忘れられた調律師さんの奏でるノクターン・・・(笑)いいテンポで笑わせてもらいました(笑)

しかし以前から、千秋の部屋の非常に不思議な構造(入口のドア開けてすぐ寝室、その奥にピアノを置いたリビング)に疑問を抱いていたのですが、これってまさか「調律師さんが奥の部屋に閉じ込められる」という状況を作り出すためにわざわざこうなってたの!?(笑)

さて、千秋の引越しパーティは、征子ママも登場し、ユンロンにターニャのコンクール参加表明、ほぼ初登場(注)のホタル少女・ヤドヴィカが弾くテルミンとフランクのピアノの共演などなど、賑やかなシーンとなりました。(注・キャラクターブックで「謎の眠り姫」として記載されているのはヤドヴィカだと思われます。)

千秋は、お風呂に入りたくないのだめの「ベルサイユには風呂もトイレもない」というナゾの主張には白目でキレていましたが、のだめが征子ママに「お義母様!」と呼びかけていることにはツッコんでいません(笑)もう諦めたのネ・・・

さて、人柄の良さからか伴奏ばかり期待される優しく実直なフランクは、ユンロンたちがコンクールに出場することを聞き、少し焦っています。

「やっぱり僕もコンクールに出るべきなんだろうか」

フランクは、征子ママに出した手紙の中でも「伴奏ばかりしていていいのだろうか。」という悩みを打ち明けています。

千秋は、ママから彼の悩みを聞いていたのか、指揮者ゆえに鋭く気づいたのかはわかりませんが、ハンガリー人の不思議な少女・ヤドヴィの弾くテルミンの伴奏を、「フランクならできる」と指名します。

ユンロンたちは見たことも無いテルミンに腰が引けているけれど、フランクは特殊な楽器・テルミンの伴奏も初見でこなす実力を持ち、かなりの変人のヤドヴィのことも「この不安定な楽器をここまで弾けるなんてすごい」と偏見なく素直に賞賛します。

そんなフランクの演奏は、癒しと夢があり、みんなを感動させました。

千秋も「フランクのピアノは勉強を忘れて聴き入ってしまうほどの魅力」と讃えて彼を励まします。千秋は優しいなぁ。うっかり惚れそうになったヨ!(BY ユンロン)

「僕は今、人と演奏するのが楽しい。そしてそれはちゃんと僕の実になっていると思う。」

「コンクールに出りゃいいってもんじゃねーぞ!」千秋が言った言葉は、フランクだけではなく、のだめに向けて言った言葉でもあるのでしょう。

小さな積み重ねや努力をして自分の音楽を作り上げることが大事、地味に見えても決してムダにならないんだよ・・・。このメッセージは、いままでもなんども登場しています。

以前、焦るのだめを励まして、千秋がやはり同じような意味のことを言いました。

「オレもずっとそうだった」「日本では焦ってばかりで」「でも・・・おまえが今まで過ごしてきた時間は絶対無駄なんかじゃないから」14巻(Lesson78)

ところで、フランク&ヤドヴィちゃんにもしかしたら恋の予感アリですか?征子ママに褒められてとってもうれしそうなヤドヴィちゃんは、よく見るとけっこうかわいい女の子です。彼女の魅力にすぐ気づくとはさすがオタクなフランク。

引越し当日。テオを騙して荷物を運ばせる千秋(いつもの仕返し)。ムッシュー長田は「真一は雅之に似てるよ」と心配そうです。ムッシューの言葉を受けて、母は千秋へ「(のだめと)離れてても大丈夫なんて甘いわよ」「あの子はあなたの天使なんだから」と言い放ちます。これは「(雅之のように)愛情をかけることをサボったら関係が終るわよ」との忠告?「アヘー」と奇声を発しながら空に舞う天使・のだめがキュート(笑)

千秋が「のだめより先に行って、のだめを引っ張り上げる」と決意したことは、千秋自身の大きな精神的な助けになってきました。そしてのだめは「出会ってからいいことばっかり」の幸運を運んできてくれるラッキーパーソンでもあります。「神様が呼んでるから行かなきゃ」・・・のだめは千秋に神様の声だって伝えてくれる得がたい存在・・・。そうか、やっぱり天使だったんデスね。(「神様が・・・」の意味の解釈は諸説ありますが、やっぱりわたしは「千秋が音楽の神様に呼ばれてる」説を支持します。)

話は変わって。

この巻でけっこうなウエイトをしめるのが「Ruiカンタービレ」です。 スランプから立ち直れないRui。パリではピアノを忘れて遊ぶつもりが、けっきょくのだめの演奏を聴いて以来、焦ってしまい精神的に不安定になってしまう。

「でもわたしは違う。あんなふうに池には落ちられない」

のだめのピアノを思い出し、なぜか池で「水と戯れる」のだめを回想するRui・・・

Ruiがのだめを意識しだしたのは、「バージョンアップしたピアノ・ソナタ『清掃』」を聴いたのが最初でしたが、ラヴェルが得意なのだめ作曲の「清掃」は、「水の戯れ」を連想させるような曲なのかもしれませんね(笑)一見、シリアスなシーンにもこういうクスッと笑えるシーンがはさみこまれてるのが「のだめ」・・・ほんと、こういうところがツボに入りまくりです(笑)

「Ruiカンタービレ」の中でも、過去と同じパターンのエピソードが繰り返されています。のだめがコンクール敗北後に経験した、挫折からの再生・焦り・前進までの流れのRuiバージョンとでもいうかんじでしょうか。

コンセルヴァトワールで学ぶRuiはアナリーゼ(楽曲分析)の授業でも、実技でも素晴らしい成績です。担当の先生からは賞賛され、生徒はみんな羨望の眼差しを注ぎます。のだめと違ってなにもかも完璧にみえますが、実はまだNYでの公演を酷評されたことから立ち直っていません。

のだめの存在に焦るRuiは、自分の担当外のオクレール先生の家に押しかけムリヤリレッスンしてもらうけれど、先生はチョコや料理の話ばかり・・・料理が苦手で食事することを「音楽と関係ないこと」「面倒」と思っているRuiは、オクレール先生の奥さん自慢のお肉の煮込みのスライスをまかされても切り方がわからず、肉をしばったタコ糸を切ることすら知らない。

いつも要領がよくちゃっかりもののRuiが、苦手な料理にアタフタして白目になってるところがちょっとかわいいです(笑)

「さぁ、アナリーゼだ。君はこの(奥さん秘伝の)ブイヨンになにが入っているかわかるかな?」「ぎ・・・牛?」「ぜんぜんダメー」「君なにしにフランスに来たの?」

このシーンのセリフは、11巻(Lesson64)でRuiの存在にショックを受けたのだめが、初レッスンでガツガツしたリスト(Ruiのアルバムと同じ曲)を弾いてしまいオクレール先生に言われたセリフと全く同じです。

「どうですか?」「うん、ぜんぜんダメー」「君はここになにしに来たの?」

オクレール先生が二人に言ったセリフが同じであることからこのRuiのエピソードは、のだめの「ガツガツ・エピソード」の同工異曲であることがうかがえます。いまのRuiは、ガツガツイライラとしていて、ムッシュー長田にイメージを描かせればきっと「ミミズをください」のRuiバージョンを描いてくれるのでしょうネ。

Ruiが立ち直るきっかけになったのは、千秋との食事です。あいかわらず千秋が無意識にふりまく「ムンムンの色気」にバキューンとハートを貫かれ軽い恋愛感情に陥るRui。なにしろあのユンロンだって悩殺する千秋ですから誰だってクラクラッときてしまいます(笑)

千秋にときめきながら思い出した記憶は「ピアノで人を喜ばせること」に「ものすごいときめきとドキドキ」を感じた体験・・・たくさんの素晴らしい人との出会いも音楽のおかげだった・・・ 「ママもいつも喜んでくれたな・・・」母親の期待と自分にかける思いを重荷に感じていたRuiだったけど「(この喜びは)いつもママと一緒」だったと、ママへの感謝の気持ちがよみがえります。

「パリの人たちに聞いてもらいたい」

わたしは音楽を人に聞かせて喜んでもらいたいんだ、と再認識したRui。活動再開を決意します。

Ruiは、パリの人たちを喜ばせている料理やチョコレートの話ばかりしたオクレール先生の気持ちもきっとしっかり理解したでしょう。

(・・・ところで、やっぱり指揮者は千秋をご指名なんですね。のだめも気が休まりませんネ・・・ )

Ruiが立ち直ったきっかけと、のだめがコンクールの敗北から立ち直ったきっかけは、二人とも「自分は音楽で誰かを喜ばせることができる」と思い出したからでした。

どこかの大ホールで大喝采を浴びているRuiの後姿の構図と、コンクールの予選で大喝采を浴びているのだめの後姿の構図はまったく同じです。

登場以来、常にのだめを圧倒し威圧し、プロとしての経験も豊かでずっと先を走っているパーフェクトな存在として光り輝いてきたRui。

他人からは完璧に見える彼女の内面の焦りと苦しみを、のだめの経験した挫折から再生への過程と同じモチーフを使って表現されたこのエピソードで、ずっと対立していた「のだめ」と「Rui」という二つのメロディが親密に重なり合って聞こえてきました。

Ruiについては、好き嫌いが分かれるところだと思いますが、のだめが前進するパワーの源のひとつ(打倒・孫Rui、打倒・千秋雅之)として、のだめとは対照的なスターとして、これからも光り輝き続ける存在でいてくれるのではないかと思います。

さて・・・。

のだめの初仕事・ランベール夫人主催のサロン・コンサートにむかうバスの中で、千秋が出会ってしまったのは、なんとヴィエラ先生でした!

のだめのコンサートをすっぽかすというせつない理由としては、ヴィエラ先生との13年ぶりの再会はまさに最強のカードですよね。

「 ぱ 」 「 る 」 「 ど ー ん 」

混んだバスの人ゴミをかきわけて、自分から近寄ってきてくれ、あたたかく抱擁してくれるヴィエラ先生。

「おおっ、でかっ」「真一やっと会えたな」

昔のように大きな手でわしわしと千秋の頭をなでるヴィエラ先生。

「何年ぶりだっけ」

千秋の胸に万感がこみ上げ、いつも冷静な千秋が人目もはばからず抱きついてしまいます。

「僕たちは音楽で繋がっている」

父・雅之とは「繋がれなかった」絆。父にいいところを見せようと失敗してしまったベートーヴェン第四交響曲。そんな真一の失敗に気付いていながら、直接会うこともなく声すらかけずに帰ってしまった雅之。

千秋がヴィエラ先生のリハーサルに誘われて、ついて行ってしまったのは、仕事として千載一遇のチャンスであることと同じぐらい、千秋の中の子供の心が「父」としてヴィエラ先生を慕う心に抗えなかったのではないかと思いました。子供のころから実父・雅之に拒絶されつづけた千秋にとって、ヴィエラ先生は音楽の師匠というだけの存在ではないはずです。

「ヴィエラ先生のリハもよく観にいった」「オレの代わりに棒ふるか?」1巻(Lesson1)

「ボクアメリカに連れて行かれちゃうよ!」『助けて!』「ボクはキミのパパにはなれないけれどずっと音楽でつながってる」「また会おう」 「ヴィエラ先生・・・ボクは絶対指揮者になる」5巻(特別編)

指揮者としての仕事のチャンスであることも大きいけれど、実の父・雅之が客席にいることに気付いて激しく動揺し情けない失敗をしてしまった傷がまだ癒えていなかったのではないでしょうか。

千秋は、ヴィエラ先生の変わらぬ愛情に触れ、子供の頃のようにヴィエラ先生と過ごすことで、落ち込んだ自分の心をなぐさめたかったのではないかという気がします。あの「オレ様」の千秋があんなに悲しそうな顔で「のだめ、ごめん」なんて思ったのは、仕事とは違う部分を自覚していたからだと思いました。

さて、のだめは千秋の不在の中、初仕事のサロン・コンサートを成功させました。

一番見てもらいたい千秋に、きちんとした説明もなくすっぽかされたところで「順調だったのだめにそういう試練を持ってきたのね。ここでダメになっちゃうの?」とハラハラしたのですが、意外にものだめはショックにも負けず平常心を保ったまま。(安全ピンから人生相談まで、のだめの悩みをすべてカバーしてくれたランベール夫人の執事氏がとってもキュート♪)

サン・マロの楽しかったリサイタルと違い、不安定な精神状態で初めての仕事としてのコンサートを成功させたことは、昔、コンクールで未熟な失敗(9巻・Lesson48)をしたことと、対照的なエピソードになっているのだと思います。

天才ゆえに努力と楽譜が大嫌いでいつも困難から逃げまわり、いざという時もやっつけの付け焼刃で準備が間に合わず失敗していたのだめが、今では大きく変わりました。怠けることなく練習と勉強に打ち込み、充分な準備をして、千秋のすっぽかしという大きな動揺にも打ち勝って、初仕事を見事に成功させています。(あ、ドレスはまたもや準備不足でしたね(笑))

のだめの一番のネックであった精神面の問題は克服されつつあります。

そして、フランクとRuiのエピソードは、こののだめの抱える問題につながってきているのだと思います。

地道にコツコツと練習にうちこみ自分の音楽の基盤を作ってはいても、その目的が「センパイをギャボンと言わせたい」で止まっている現在ののだめは、この後もっとスケールの大きな音楽家として覚醒しなければならないのでしょう。

オクレール先生の残る仕上げは「のだめの音楽家としての自立」ってとこでしょうか?

ランベール夫人の「パリでお勉強していて楽しい?」の問に目をそらすのだめ。「ギャボンと言わせたい、見返してやりたい」からがんばっているけど、いまは「楽しい」とは思えていないのでしょうか。オクレール先生はのだめの練習のモチベーションが「千秋との共演」であることは知っていても、いまはあえて放置して、のだめの「急上昇思考」を利用してしっかり技術面の実力をつけさせようとしていると思います。

この後いったい「べーべちゃん」に何を教えようとしているのでしょうか・・・

ほんとうにいよいよ物語が着地体制に入ってきたんですよね。あーあ、もうすぐ終っちゃうんだなぁ。

コンサートは無事成功するも、さみしい気持ちでいっぱいののだめ。心配して「車で送ります」という執事さんの申し出を断ります。見つめあい「がしっ」とハグしあう二人の間合いが妙におかしい(笑)夜の街をむきゃぁぁとさびしく猛ダッシュして帰ってゆくのだめがせつないです。きっと早く独りになりたかったのネ。

 「のだめ二つの伝説」で、目利きのマダムたちに並々ならぬ興味を持たれ大絶賛されるのだめ。大ブレイクの予感がします。「サン・マロのリサイタル」と、この「パリのサロン・コンサート」は、後の「成功したのだめ」に繋がる初の「伝説」となるのでしょうか。

のだめがコンクールに出ることを許されるのはいつなのでしょうか?ヴィエラ先生と千秋はどうなる?千秋と父・雅之の仲もこれからどうなるの?そして何より、この後千秋とのだめはどうなってしまうの~~!!(って、実はあまりにも気になってしまい立ち読み済なのですが(笑))

先が読めないー。気になってドキドキです。この後も目が離せません!^^


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コメント 8

banana

Horchさん、niceありがとうございました。
こんなに長くてしつこい感想を読んでくださったのでしょうか。ありがとうございます^^;
by banana (2007-06-24 21:49) 

ねこでこ

こんばんは!
実はやっと読んだんです、18巻・・・。
それにしても、圧倒です!

で。。。。。

>その次のシーンになにがあったか、千秋のシャツの襟と裾の乱れっぷりでコッソリ暗示するなんて・・・

え?え?え?
きゃ~~~~(照)
そうかぁ!!!!
bananaさん、スルドすぎ!
ここまで気が付く読者ってなかなかいないんじゃないでしょーか!!

もう、このネタだけでも、人に威張れそう(笑)

それにしても、ホント、先が読めないですよね・・・
どうなっちゃうんだろぅ。。
by ねこでこ (2007-06-25 23:29) 

banana

ねこでこさん!
いやー、なんだかダラダラとまとまりのない感想になってしまいました。こんなに長いのによんでくださったのですね、ありがとうございます・・・

>え?え?え?
きゃ~~~~(照)

え?え?そこに反応しますか?さすが萌え仲間同士!(笑)
実は引越しの話の続きがどうしても気になってしまってkiss発売時に既に立ち読み(セコイ)してたんですけど、まさかのセクスィ・シーンで本屋さんの店頭で一人でドキドキと顔を赤らめておりました(笑)(←いいトシしてアホ)
あ、でもシャツに注目してたのは私だけではなくて、某SNSでは中高生のみなさんが大さわぎで「千秋シャツ祭り」になってたみたいですよ(笑)

ところで、このあいだ「このマンガがすごい!2007」をチラ見したら(また立ち読みかよ!)、のだめって3位なんですよ~。なんで3位?2位のマンガは知らないのでなんともいえないのですが、わたしはだんぜんハチクロ<<のだめです。
最終回のハチクロはたしかに感動しましたけど、どう考えてものだめがダントツです!
by banana (2007-06-26 09:26) 

やまねこ

マンドラゴールを検索していてこのブログを見つけました。18巻についての要約&感想、興味深く読ませて頂きました。この巻はいろいろなモチーフがあって面白いですよね。Ruiに欠けている何か、についてもわかりますし。
ところで少し違う見解を述べてもいいでしょうか?のだめが音楽に真剣に向き合ってこなかったのは天才ゆえ、ではなくて過去のトラウマ(花桜先生)があって音楽が入りたくても入れない「恐ろしい部屋」だったせいではないでしょうか。千秋のおかげでやっとその呪縛が解けて、彼女はその扉の向こうに行けたのではないかと。その先の世界についてはまだあまりに視野が狭すぎて、千秋との共演が目標だったりして、全然まだまだですけどね。
もう一点は雅之のことです。彼が浮気して家庭を捨てた、ようになっているのですが、実は離れていたのは征子さんだったのでは。仕事で家を空け、夫よりも息子の教育に熱心すぎて。彼女は自分の辛い体験から千秋のことを心配しているとか。ムッシュ長田の「似ている」発言からはちょっと外れてしまうんですが。
ながなが失礼しました。わたしもかなりマニアック。お許しくださいませ。
by やまねこ (2008-02-11 10:48) 

banana

やまねこさん、こんにちは。はじめまして。コメントありがとうございます^^

>のだめが音楽に真剣に向き合ってこなかったのは天才ゆえ、ではなくて

あちゃー・・・。誤解されてしまったようですね。
わたしの感想って、ほとんど独り言で書きたいこと書きなぐっている上に、長すぎるのでよく誤解されてしまうんです・・・・まぁ他人にわかりやすい文章をかけないわたしが悪いんですけど・・・(悲)

やまねこさんが、読んで「のだめが音楽に真剣に向き合ってこなかったのは天才だから」とわたしが考えてると理解してしまった部分って、ココ↓ですよね?

>天才ゆえに努力と楽譜が大嫌いでいつも困難から逃げまわり、いざという時もやっつけの付け焼刃で準備が間に合わず失敗していたのだめが、今では大きく変わりました。

すいません、この部分は、まったくそういうつもりで書いたのではないのです・・・(涙)
この文章は、のだめがこれまで練習をさぼってきた理由のことを書いていて「自分が楽しく弾くためだけだったら、天才だから練習が必要じゃなかった」ということを言いたかったのです。
のだめが音楽に真剣に向き合ってこなかった理由は、やまねこさんがおっしゃる通り、過去のトラウマは大きな理由だと思いますが、理由はそれだけではないと思っています。
ちょっとコメント欄では書ききれないほど長くなってしまいそうなので、またいずれ何かの時に記事にしたいと思います^^

>彼が浮気して家庭を捨てた

ええと、この点に関しても、わたしは雅之が浮気をしたことだけが原因だと書いた記憶がないのですが・・・。
わたしの書いた文の中に、誤解される表現があったのだとしたらすいません・・・。
千秋の家庭が壊れてしまったのは、雅之、征子のあいだだけの問題だけではないと思います。
雅之が「真一の父親としても失敗した」と思っていることからも、夫と妻、父と子のあいだで、たくさんの誤解とすれ違いがあった結果、雅之がその関係に疲れて逃げ出し、家庭の外で別の女性と関係を持ったということなのではないかと思います。
このことについては、2007年2月16日に書いた17巻の感想の中で少しと、そのあとこの記事にいただいたコメントへのお返事の中で、少し掘り下げて考えて書いていますのでもしよかったらそちらを読んでください。
例によって文章も長くてわかりにくい表現も多いと思いますが^^;
2/16の記事です ↓

http://blog.so-net.ne.jp/bananawani2005/2007-02-16

コメント・ご意見、ありがとうございました。それでは~^^
by banana (2008-02-11 18:26) 

banana

↑上のコメントで、書き忘れていたことがあったので追記しますね^^

>彼が浮気して家庭を捨てた、ようになっているのですが、実は離れていたのは征子さんだったのでは。仕事で家を空け、夫よりも息子の教育に熱心すぎて。

ごめんなさい。わたしはそのお考えには共感できませんでした。
まず、先ほども書きましたが、わたしは「雅之が浮気して家庭を捨てた」とは思っていません。
家庭から逃げて、うまくいかなくなってしまった征子・真一との関係を捨ててしまいたいと思ったことで、ほかの女性に走ってしまいその結果が「浮気」になってしまったのだと思っています。

三善家は、千秋のお祖父さんの時代から、若い音楽家への支援に熱心で、中でも征子は、お祖父さんの血を濃く受け継いでいる人なのだと思います。
18巻の千秋のお別れパーティのシーンでは、いままで「リッチで若い音楽家の支援に熱心なマダム」という印象しかなかった千秋の母・征子の人柄がかなりきちんと描かれていますよね。
音楽を志す若い人に対しては、千秋だけではなく、のだめ、フランク、ターニャ、そして変わり者のヤドヴィにも、まんべんなく惜しみない愛を注いでいることからも、彼女はとても博愛的で平等で偏見のない広い心の持ち主なのだと感じます。
一見完璧な女性に思えますが、雅之とのあいだに何があって離婚に至ったのでしょうね。
雅之の女性関係をにおわせるシーンはありましたが、二人が離婚にいたった具体的な原因は、今まで描かれていないと思います。
「征子が真一の教育に没頭して、雅之をかえりみなかった」ということを暗示するエピソードも、今までに出てきた記憶がないのですが・・・
そして、「離れてても大丈夫なんて甘いわよ」「あの子はあなたの天使なんだから」というセリフを言ったときの征子の「上から目線」の言い方、表情からいっても、自分の行動を反省して、千秋に忠告しているようには感じられないのです。
仮に「彼女が、家を空けることが面白くなくて・・・」という理由で雅之がグレてしまったのだとしたら、彼女とよく話し合って理解して受け止めることができなかった雅之にも原因があるわけですし、征子の行動だけが離婚の原因、ということはないと思います。
夫婦が駄目になるのは、双方に原因があるのではないでしょうかね~。

やまねこさんは、どの巻のどのあたりを読まれて、征子が離婚の原因を作ったのかも・・・という風に思われたのですか?もしよかったら教えてください。

なんどもすいませんでした。自分が書いたことが誤解されるとなんだか気になってしまって・・・・ブログでいいたいことを伝えるって難しいな・・・
それでは失礼しました~^^
by banana (2008-02-11 23:13) 

やまねこ

丁寧なお返事をありがとうございました。
雅之のことはbananaさんの文章に対しての意見ではなかったのでした。わたしも書き方が甘くて申し訳ありません。あれはかねがね気になっていたことで、これだけ深く読み込んでいる方なら何らかの意見をお持ちだろうと思いまして、まずは自分の考えを簡単に書いてみたというところです。
大変に微妙な点で、多分自分が当事者であってもわからないくらいに、いろいろな要素が絡み合って、結果として別れに至ったのだと思います。17巻の要約、感想も読ませて頂きました。よくわかります。あののだめのピアノだけで悲しい、という言葉に関しての解釈は難しいですね。①②ともそうだなあ、と思いますし、ピアノだけで表現の方法が限られていて(もっと多くのものを表現したいのに)悲しい、とかはどうでしょう。打倒千秋親子!だったんですね。共演のライバル、という意味なんでしょうか。

長くなってしまいました。のだめは漫画にしておくのがもったいないくらい、いろいろのテーマが詰め込まれていて、しかも現実的で人生を考えさせられてしまいますね。それで私もついつい深読みしてしまって。。。
bananaさんの今後の要約&感想を今後も期待しております。ではでは。
by やまねこ (2008-02-17 23:12) 

banana

やまねこさん、たびたびのコメントありがとうございます。
独り言で偏見入りまくりなレビューばかり書いているわたしですが、どうぞ温かい目で見てやってください。。。
あ、やまねこさんのように深読みが好きな方には、ブログでレビューすることをオススメします^^
わたしも実は、ほかの方のブログでのだめ関係のレビューを読むうちに、その方の見方と自分の見方がまったく違っていたりとか、ここの部分はあっさり読まれているみたいだけど、わたしはもっといろいろ語りたい・・・などと、自分なりに言いたいことがどんどんたまってしまって。
その結果、毎回くこんな長いレビューを書くことになってしまいました(笑)
20巻が出たらやまねこさんもぜひブログを作って感想を書いてください♪読ませていただきます~^^
by banana (2008-02-19 11:26) 

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