かもめ食堂 [DVD・映画]
気になっていた「かもめ食堂」をやっとみました。
なぜか遠く離れたガイコク、フィンランドで日本食の「食堂」を営むサチエさん(小林聡美)と、彼女にかかわる人たちの物語です。
とくに何が起こるわけでもないストーリーだと聞いていたのですが最初の5分でパクッとつかまれました。なんだろうなぁ、あのかんじは。
おかげで最後まで飽きずに見れてしまいました。
この先はネタバレを含む感想ですので、まだご覧になってない方はご注意下さい^^
ウワサどおり、トイカメラで撮影したようなふんわりとした色彩でおしゃれな映像デス。
緑みがかったブルーと白の壁、食堂というにはスタイリッシュすぎなイッタラの食器たち、サチエさんのブラウスやエプロンもフィンランド風味たっぷりでオシャレ。
「マジメにやっててダメだったら・・・・、やめちゃいます^^」
人柄がよくて親切でマイペースでサバサバしたサチエさん。
美人ってわけじゃないけど、サチエさんがきびきびと手際よくお料理を作る姿はなんだか綺麗でまぶしくて、
サチエさんが作る料理はおにぎりもトンカツもしょうが焼きもシナモンロールも本当においしそうで・・・。
こういう女の人を嫌いな人なんていないんじゃないだろうか。
「コーヒーは人に入れてもらったほうが美味しい」という言葉にサチエさんのさみしさがちょっとだけ覗いて気になります。
「わたしがいなくなったらさみしいですか?」と聞いたミドリさんへの一見冷たい突き放したような返答も、実はサチエさんなりの優しさなんだよなぁ。
「さみしくないですよ。それぞれの人生だし、私はもともと一人でやってたんですから。」
=「私がさみしがるからあなたがココに残っているんだったら、そんなことしなくていいんだよ・・・。」
でもわたしは「さみしがってくれないんだ」とがっかりしたミドリさんの気持ちのほうがよくわかるなぁ。
サチエさん、ほんとうに一人でいいのかなぁ・・・。
小林聡美さんともたいまさこさんといえば、どうしても「やっぱり猫が好き」を思い出します。
「やっぱり・・・」の脚本は三谷幸喜さんが有名ですが、この作品の監督さんも脚本を担当していたんだそうですね。
片桐はいりさんを加えた三人のなにげない会話の中の小さな笑いや、三人のいる場所がほとんど食堂の中だけであるところなどが、
マンションの中で三姉妹がずっと会話をするだけという構成だった「猫が好き」となんだかそっくりで、懐かしい気持ちで見てしまいました。
けっきょくわたしはサチエさんにもミドリさんにもマサコさんにも全員に親近感を感じながら見ていました。
ここじゃないどこかで全くちがう生活をはじめたらどうなるだろう、という妄想をかきたててくれる映画でした^^
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